近江庭園のお庭トーク | 心惹かれるお庭の力があなたのビジネスに新たなバリューを

人を育て、庭を育てること。

作成者: 寺下 真司|2019年3月12日

桃花水。

 

という言葉をご存知ですか。

 

とうかすい と読みます。

春の陽気によって、氷や雪がとけ、たくさんの水が川に流れ込むことで、水かさが一気に増えます。
ちょうど今の時期に使われる、この雪解け水のことを表す言葉です。

桃の香りと季節を感じさせる美しい言葉ですね。

この言葉の中にも使用されている桃ですが、桜と同じように春の代表的な樹木ですが、
桜と庭ような薄いピンク色の花を咲かせるため、一見桜と間違えてしまいます。
幹肌も桜とそっくりなので、モノによっては私たちも見間違えてしまいます。

この桃、古くから邪気を払う木とされ、お庭の鬼門に使用されることもあります。

日に日に陽気がまし、弊社のスタッフ含め、花粉症に苦しまれ、早くこの季節が終わってほしいという人も多いと思います。とは言っても、寒い冬も終わり、人々が徐々に活動範囲を広げつつ、桜をはじめ様々な鮮やかな花を楽しむことのできますね。

人と同じように、これからの時期はお庭の中でも、虫もやわらかくておいしい新芽を目的に活動を開始しますので、注意が必要です。

 

 

さて、日々の庭づくりの模様を庭職人の「お庭づくりに技術と情熱を込める庭職人のストーリー」と題し、松本がお伝えをしておりますが、私たちの仕事はお庭を作って終わりというわけではありません。

お庭づくりが完了した状態ではまだ完成ではありません。正確にいうと、お庭づくりに完成という状態はないかもしれません。というのも、お庭は樹木、植物、石、水、竹などの天然素材などで構成されており、それらは生きています。そのため時間の経過と共に成長したり、変化したり、深くなったり、時には朽ちることもあります。

先日お伝えしました大原三千院をはじめ、長い年月をかけて受け継がれてきたお庭は様々な人の手によって見守られ、育てられ、今の状態にあります。

私たちの会社にあるお庭も会長が作って50年以上の年月を経て、今の形になりました。
作った当初はスギゴケを用いていたそうですが、今ではこの環境にあった種類のコケに変化し、非常に落ち着いた空間です。(→ご覧になられたい方がいらっしゃいましたら、お気軽に下記よりお問い合わせください)

 

ご覧になられた方もいらっしゃると思いますが、こちらのムービーでもこのお庭が登場します。

 

 

私たちはご依頼いただくお庭づくりから始まり、お引き渡し後も一緒にお庭を育てることで、他の何事でも経験できない特別な体験をお届けしていきたいと考えています。

 

そのために当社では、一人一人の庭職人の考え方、お庭づくりへの向き合い方にこだわり、時には衝突することもありながら、真剣に私たちが目指す庭づくりにこだわっていきたいと考えています。

 

若手の職人が多いため、情熱だけ!という場面もあるかもしれませんが、皆さまの暖かな応援をいただきながら、日々精進してまいりますので、見守っていただけると嬉しいです。