近江庭園のお庭トーク | 心惹かれるお庭の力があなたのビジネスに新たなバリューを

日本には多くの季節があります。

作成者: 寺下 真司|2019年1月22日

私たちが庭づくりの依頼をいただくとき、

多くの方が季節の変化があるようなお庭にしてほしいというご要望をいただきます。

 

多くの場合、この季節とは春・夏・秋・冬のことなのですが、

日本にはこの四季以外に多くの季節があります。

 

春・夏・秋・冬以外の季節???

庭職人のストーリーを担当している松本がブログの中によく書いていますが、

日本では太陰暦を使用していた時代に、一年を二十四分割し、約15日を一節気として、

それぞれの期間に名前をつけました。

これを二十四節気(にじゅうしせっき)といい、季節を表すために用いられ、

農耕民であった日本人にとって、生活から切り離すことのできないとても重要なモノでした。

 

ただこの二十四節気について少し理解を深めることで、私たちがつくるお庭もそうですが、

皆さん一人一人の暮らしがもっともっと豊かで幸せなものになるのではと思います。

本ブログでこの二十四節気のことをご紹介していきたいと思います。

 

今は大寒(たいかん)。24番目最後の節気。

今年の冬は例年に比べて、平均気温も高く、暖冬と言われています。

とはいっても、寒さの苦手な方には辛い時期だと思います。

この1月21日から2月3日ごろまでは、この二十四節気の中では、

1年間の中で寒さのピークを迎える時期にあたりますが、

逆にこのあとは、これ以上寒くならないということも言えます。

暦の上では、雪の積もる下では春に向かって着実に活動が進んでおり、

もう寒があければ立春となり、次の年を迎えることになります。

 

一節気には3つの候。

この二十四節気のそれぞれの一節気を約15日間を3つに分け、1年を72に区切った七十二候と言います。

15日間を3つにわけるということですから、それぞれが5日間になります。

この七十二候はこの5日間の中での様々な変化を豊かな表現の短文でよみ、

季節感を日常の中に取り込み、豊かな生活を営んでいました。

 

今の大寒はこの3つの候に分かれます。

*初候 1/21-24頃:款冬華 ふきのはなさく

*次候 1/25-29頃:水沢腹堅 さわみずこおりつめる

*末候 1/30-2/3頃:鶏始乳 にわとりはじめてとやにつく

 

一つ一つをよく読んでみると、表現が非常に面白いですね。

今はちょうど *初候 1/21-24頃:款冬華 ふきのはなさく にあたります。

款冬(かんとう)とは蕗(ふき)のことです。

凍てついた地面の中から、蕗の華がポツポツと蕾を見せる様を表しています。

この時期の井戸水の温度が低く、雑菌が少なく、良質で柔らかいため、

昔から味噌や酒の仕込みに、寒の水、寒仕込みと呼ばれる作業がされます。

 

今は井戸水を組み上げ、生活の水として利用することは少なくなっていると思いますが、

コップ一杯の水を飲んで体内を浄化するといいらしいですよ。

 

春はもうすぐそこのようです。

インフルエンザも猛威を振るっているようですので、十分にお気をつけください。

 

今日は文字ばかりでしたので、最後に最新の施工事例をご紹介しますね。

作品集に載せていない事例がたまったきたので、そろそろしっかり更新作業をしないと。。。