4月ももうすぐ終盤ですね。
ちょうど今の季節を穀雨(こくう)と呼びます。
穀雨とは穀物の実りをもたらす雨のことをいい、この時期は天気のよい日もあれば、春雨がしとしとふりそそぎ、田んぼや畑を潤す光景を目にします。
この時期は、特に樹木や草花は水を必要としています。
冬枯れしている落葉樹が緑色の鮮やかな芽を出すだけでなく、常緑樹も新しい芽を出し、古い葉を落とすことで、色鮮やかな新緑の季節を迎えるためにも、今は水分を必要としています。雨が降った日は問題ないですが、この季節はたっぷり水やりをしてあげると、樹木や草花も元気な姿を見せてくれます。
人が作るだけれども、何百年もかけて自然に育ったような空間づくり。
実際の森を作るわけではないのですが、京都市内のある店舗兼本社としての建築計画の中に数百本の樹木を植えて、森を作るプロジェクトを進めています。
最初のご依頼をいただいた瞬間から考えると3年。。。
ご依頼をいただいてから実際の工事をさせていただくのに1年や1年半といった時間がかかることは、一般的なのですが、今回のように3年越しのプロジェクトは珍しいです。
先日も森のような空間を作る上で中心的な役割となる樹木の下見にいってきました。
中には畑の中にびっしり植わっていたコナラ・クヌギの木を、畑一枚全部。なんて場所もあります。
そして、今回工事期間の関係で、非常に暑さの厳しい時期の作業となりそうですが、事前に準備を万全にしておくことで、できる限り樹木に負担のないようにしていきます。
下の写真は、畑で育った樹木の根を切り、移植できるように根鉢を巻いて、仮植えを行う前の写真です。
今回、森を作るということで樹木だけでなく、地面の緑となる植物や草花も大切な要素です。人が作為的に作った空間なんですが、無作為な空気が流れる空間にしたいため、実際の着工までまだまだ検討の繰り返しが必要となる予定です。
今回のプロジェクトは本当にたくさんの関係者の期待も大きいだけに、スタッフ全員で知恵を絞っていきます。