2019/04/24

手を入れる。

4月ももうすぐ終わりです。そして5月に入ると新しい年号ですね。

桜も終わり、ハナミズキが見頃を迎えています。弊社の庭にはハナミズキはないのですが、街路樹として植えられることも多く、様々なところで見かけます。ハナミズキの仲間でヤマボウシがありますが、ヤマボウシはハナミズキが終わってから咲く花で同じ種類といっても性格が違います。兄弟と表現した方がいいかもしれませんね。兄弟でも性格が違うのと同じように。。

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4月20日をすぎた頃から、穀雨(こくう)という節気が始まります。

読んで字のごとく、さまざまな穀物の実りをもたらす春の雨を表します。

雨が降ると外で仕事をする私たちにとっては、気分も少し沈みがちになりますが、穀物、植物にとっては恵みの雨です。この時期の雨が田畑を潤し、若い芽を育み、緑を含めていきます。またちょうどこの時期に菜の花が咲くことから、この穀雨のことを菜種梅雨(なたねつゆ)と呼ぶこともあるとか。

穀雨

初候:葭始生(あしはじめてしょうず)4月20日から4月24日頃

次候:霜止出苗(しもやみてなえいずる)4月25日から4月29日頃

末候:牡丹華(ぼたんはなさく)4月30日から5月4日頃

 

手を入れること

お庭の仕事でとても大切な仕事があります。

それはお庭のお手入れをすることです。

お手入れ=手を入れる。人が手をかける。

お庭はメンテナンスが必要ということをよく耳にしますが、私はメンテナンスという言葉よりも「お手入れ」という言葉が好きです。私たちは新しくお庭を作り出すことも大切な仕事ですが、それと同様に産んだ子供を育てるように、お庭に手をかけ、育てることがとても大切な仕事と考えています。

メンテナンスというと、維持するという意味がどうしても強く、維持=よい状態を保つことと解釈できるのですが、私たちが携わることで一つ一つのお庭を今よりももっといい状態に少しずつ時間をかけて育てていきたいと考えています。ゆっくり時間をかけて育てられたお庭は何事にも変えがたい時間・体験を与えてくれます。

私たちが考えるお庭のお手入れとは、私たちのようにお庭のプロにご依頼される剪定作業のことだけではありません。

 

・潅水(水撒き、水やり)

・落ち葉掃除

・余分な草を除去する(草むしり、草ひき)

・病害虫を防除(防止・除去)する

・肥料を施す(施肥:せひ といいます)

・剪定

 

この中でも簡単な作業かつ、一番大切なことは日々の掃除です。

なぜ掃除が大切かと言いますと、掃除をすることで植物が育つ環境を整えることができます。

特にコケは環境をえらぶ植物ですが、不要な落ち葉を取り除き、必要な日光が届き、風通しがよいなどのコケが育つ環境を作ることができます。

ただ一部の樹木にとっては落ち葉が土に帰り養分になることを必要とします。

 

またこの季節は樹木、植物ともに芽を出すために、たくさんの水を必要としているため、この季節の水やりは朝・夕どちらでも結構ですので、たっぷりとあげてください。よくどれぐらい水をあげたらよいのかと、お問い合わせをいただくのですが、地表がじっとりと濡れるぐらいまでたくさんあげてください。この時期の水やりはあげすぎということはほぼありません。気温などとは関係なく、乾燥しやすい季節のため、多くの場合で水不足が起こり、葉をまく、葉の緑が薄い、もしくは黄色、葉をたくさん落とすといったことが起こります。どうしても判断が難しい場合は、お気軽にお問い合わせください。

またこの時期は若葉を目標に虫さんも活発に活動する時期です。薬剤を使うことが効果的なのですが、どうしても抵抗のある場合は、虫の種類により、普段私たちが日常生活で使用するもので代用することも可能です。ただし効き目はケースバイケースですので、ご注意ください。過去のこのような記事もあります。

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お庭の育て方でご不明なこと、またどのようにすれば今よりよくなるのか などございましたら、お気軽に下記よりご連絡ください。

 

少しわかりにくいかもしれませんが、水面に映る新緑です。モノクロ写真のようですね。

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投稿者: 寺下 真司

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