近江庭園のお庭トーク | お庭づくりに技術と情熱を込める庭職人のストーリー

こんにちは。

雨模様の毎日で今年の梅雨はとても梅雨らしい梅雨ですね。出勤やお仕事で雨の日は移動も大変ですが、雨の音に耳を傾ける静かな時間があると心が落ち着きます。雨ではお庭の仕事は中々苦労しますが、植物にとっては恵みの水と思い、この季節も大切にしていきたいですね。

レンガ敷きも完了

引き続きこちらのお庭の工事が進んでおります。前回のブログで小端積みが完成したことをお知らせいたしました。小端積みが完成し、お庭の工事も折り返し地点です。

こちらのレンガはお施主様と一緒にこだわって探したアンティークのものです。お施主様とイメージを共有しながら、より近い表情を持つレンガを探していきました。推定150年ほど前のハンドメイドのレンガだそうで、色むらや割れ欠けなどがあり、普段使用しているレンガよりも確かに表情が違います。一つ一つのレンガに個性がありますが、こうして空間に収まるととても美しく見えます。お庭の中にレンガを使用している箇所が2か所あり、お庭の中でも存在感があります。

その存在感も悪目立ちしているわけでは無く、周りの素材と引き立て合うような位置にあるので、お庭の中の統一感は保たれています。ただいろんな素材を闇雲に使ってもお庭がごちゃついてしまうので、その素材の配分やポイントをしっかり押さえてお庭の計画を立てなければなりませんね。今回のお庭はアンティーク調になるように素材を選びましたので、植物が入ると何年も前からずっとここにあったようなお庭になるのではないかと思います。

素材の選び方も、全体のまとまりを考えながら選んでいかないといけないので難しいです。調和の取れたお庭をつくる、そのことは私たちが常に考え持ち続けている課題であると思います。

残り作業もあと僅かのこちらのお庭、完成が今から楽しみです。最後までお伝えしていきたいと思います。