こんにちは。
今回のブログは前回に引き続き、技能五輪大会の2日目の模様をお送りしたいと思います。
2日目の朝も見事な快晴で、作業日和となりました。朝はよく冷えていましたが動き始めれば汗が滲んでくるような穏やかな気候です。
1日目よりは緊張も解れ、選手もあとは力を出し切るのみ、と気合が十分です!
この日の作業は木柵、植栽、芝生、花、整地…と仕上げに向けた作業となっておりました。この日の作業時間はお昼までとなっておりましてこの短い時間内にどれだけの精度、美しさで仕上げていけるのかがポイントとなっております。
作業が始まった瞬間、選手の顔つきが真剣なものに変わり一気に作業にのめり込んでいきました。みるみる木柵が仕上がっていき、お庭の雰囲気も出来上がっていきます。ミリ単位での計測が行われ、そこでの正確性が審査に大きく響いてきますので、選手も細心の注意を払っての作業です。
植栽作業に入ってからは全てがスピーディーに進んでいきました。樹木の向きやいらない枝の剪定、植える深さなど、樹木を植えるだけでも同時に幾つのことを考えながら作業しなければならないのか。普段やっていることですが、改めて思うと知らず知らずに沢山のことを考えながら仕事をしていることがわかります。
今まで作ってきたお庭の構造物とは違い、樹木や花は生き物です。植物という要素が見た目の美しさを大きく左右するポイントとなるのが技能五輪大会です。図面通りに作ってきた他の構造物とは違い、植栽は自分の感性やセンスが問われる部分です。
ここで選手たちが日々磨いている感性が発揮され、それぞれのお庭の雰囲気を全く異なるものに変えていきます。
最終は石積みや石張りを噴霧器の水で丁寧に洗い、木枠についた土埃や泥等を落として綺麗にしていきます。
作品だけでなく、作業環境やその周辺も美しく、というのは普段の仕事にも通じる良いところですよね!
そして標準作業時間終了の合図が鳴り、その前に選手は仕上げられましたので、これで無事に2日間の戦いが終わりました。最後までハラハラしたり、安心したりと楽しんで観戦していましたが、怪我等もなく本人もやれることはやって終えられたことが何よりよかったと思っております。
お疲れ様でした!
気になっている方もおられるかと思います、肝心の結果はと言いますと…
なんと金賞を戴くことができました!!!
2年連続の金賞、そして昨年とは違う職人の受賞ということで、大変素晴らしい結果を残してくれました!
技能五輪大会が造園の全てではありませんが、このような機会を若い職人たちが経験し互いに切磋琢磨しあえる環境があることは非常に素晴らしく、この大会を機にさらに造園の魅力がこれからを担う職人たちに繋がっていけばこれ以上のことはないかと思います。
来年も機会があれば近江庭園の職人が出場するかもしれません。その時は、自分がより良い職人になるためのきっかけとして技能五輪という機会で最大限の力を出してくれるよう願います。
私も若い子たちを見習って、毎日が勉強だと思い日々の仕事に取り組んでいけたらと思います。
おめでとうございました!