こんにちは。
立春を迎えて、草花や木々がゆっくりと動きだす気配を感じます。木の芽はだんだんと膨らんで参りましたし、梅の蕾はもうすぐ綻んでくるでしょう。今週末は雪予報の滋賀県ですが、季節は着実に暖かな方へと向かっております。まだまだ縮こまるような寒さの日も続くかと思いますが、春の鮮やかな情景を思い浮かべると少しうきうきしてきますね。
木のお引越し
新しく素敵な心地よいお庭をつくるのも私たちの仕事ですが、お客様が大切にしている樹木や石を大切にするのも私たちの仕事です。思い入れのある樹木や石に新しい場所でも活躍してもらえるように、木も引っ越しを行います。
今回の引っ越しは大きな松2本と景石や灯篭たちです。長い間家族が大切にされてきたとのことで思い入れのある木で、これだけは別の場所に移動させても大事にしていきたいとのご要望でした。お客様それぞれに事情があり、中にはお庭を手放さないとならないこともあります。それでも思い入れのある木だけは大切にしたいという気持ちが私にはひしひしと伝わりました。その思いを継いで私たちは木を引っ越しさせます。新たな場所で活躍できますように。
引っ越しをしてきた木や石は再び活躍の場を得ました。元々沢山の年月を重ねてきた樹木でしたが、新しい場所で更に時間を経ながら次の世代の人たちにも大切にされていくのだと思います。簡単に切ってしまうことの出来るものですが、簡単には得られない価値のあるものでもあります。その価値を受け継ぐ仕事が出来るのがこの仕事の面白い側面であると感じます。
これからも誰かの大切なものを引き継いで、その先の代え難い価値を見つめて仕事に取り組めたらと思います。
