近江庭園のお庭トーク | お庭づくりに技術と情熱を込める庭職人のストーリー

石で広がる空間造り

作成者: 松本 友香里|2019年8月4日

こんにちは。

風鈴の音ってとても涼しく聞こえますよね。音に涼を感じる感性を大切にしたいなと思う今日この頃です。

こちらの写真の風鈴は、以前訪れた福井県の越前古窯博物館のものです。全て越前焼で作られていて、音色も形も異なる様々な風鈴がとても綺麗でした。焼き物という文化もとても歴史が深いもので、お茶をするようになって触れる機会が多くなってからは新たに興味のある分野の一つです。

まだまだ知らないことだらけの世界です。

 

石の活用

近江庭園ではお庭を作る際に必ずと言って良いほど登場するのが石です。石と言っても、景石として据えるのか、積んでいくのか、その使い方はさまざまですが、私たちのお庭造りには欠かせない存在です。

石といえば、外にあるもの。そう思いがちですが、そんなこともありません。私たちが造るのは外にあるお庭だけではありません。室内の空間造りもしています。

例えばこちらは弊社の応接間。室内ですが、立派な石積みが室内に現れます。石積みの中に照明を仕込んでいるので、明かりが灯ると石の表情が変化しとても素敵です。この石積みが部屋を圧迫しているように見えることもありません。技術の妙ですね…。

変わって、こちらの職人が作っているのは霰こぼしのサンプルです。以前ご紹介させていただいた時には外のお庭に使用した霰こぼしも、次は室内空間の意匠の一つになるかも…。石を少しずつ割って大きさを調整し、ピタリとはまるように細かい作業を施します。手間暇のかかる作業です。

こちらで組んでいるのはまた別の石を使った意匠の下準備です。室内で組み立てなければならないため、一度仮組みをしてから現場に持っていきます。

この石組みは室内に置かれ、石組みの上に板を据え付けた台のようになるそうです。こちらは丹波の石材を使用しており、丹波地方とゆかりのあるお店の室内に設けられます。

そしてこれが実際に現場で組んだ石です。周りがまだ何もできていないので、ここからどうなっていくの?という楽しみな気持ちがあります。室内の中でこの石積みがどのように調和し、お店の雰囲気をつくっていくのでしょうか。

以前、寺下が書いていたブログにも室内における私たちの空間造りについて触れられていましたが、私たちの造る空間は外部空間だけでなく、多岐に渡っています。ですが、変わらず私たちが大切にしているのは自然・建築と調和した空間を造ることです。石という一見室内の空間では異質に見えてしまいそうなものも、私たちの技術で見事に調和させて見せることができます。

石にはまだまだたくさんの活用性があり、空間造りそのものに限界というものは無いんだなと感じますよね。これからも石以外にももっと沢山の素材に触れて、可能性を探っていきたいと思います!

 

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株式会社近江庭園 お盆休み予定


お盆休み 令和元年 8月10日(土)〜8月14日(水)まで

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