2019/02/08

冬の石技

こんにちは。

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前の記事で寒さがまだまだ続きそうですと言っていたのですが、全国的に春の陽気が訪れ春一番が吹いたところもあるそうですね。家で生けている小さな梅の枝も咲き始め「梅は百花の魁」というように梅が咲き始めると一気に春がやってくるように感じます。

しかしまだまだ寒いのが現実です。先週はずっと雪がちらついているようなお天気でした。

そんな時に始めたのが、新しい現場で使用する「あられこぼし」用の下準備です。

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あられこぼしとは、敷石の一つの技法で、小さな石を敷き並べて作り上げていくものです。

今回の現場は前もってあられこぼしの部分を造っていき、それを一つのものに長く繋げてお庭の意匠となります。 現場の進め方の都合上その場で全部を仕上げられないので、このような方法を用いて今回は造っていきます。

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熟練者が若い職人たちを指導しながら作業を進めていきます。指導する側もされる側も真剣な眼差しで石を選別し吟味し、自分の技術を高めより良いものを作り出すために取り組んでいます。あられこぼしという技法は石を扱うことの多い弊社でも中々造る機会が少なく、尚且つ手間暇のかかる作業です。ですがその分新しい技術に触れていく体験や自分の技と向き合う時間が増えるのかもしれません。

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型枠を外した後は現場で間を埋めていき、一つの長いあられこぼしの意匠が完成します。

これがお庭の一部となった時に一体どんな風にお庭に馴染んでいくのか、またどのような調和をもたらしてくれるのか、それがこれから楽しみでもあります。

そして「霰零し(あられこぼし)」という名前、とても美しい名前だと思いませんか。霰を零したかのように小さな石が道に転がっているさまは冬にぴったりの情景です。こうして季節と密接に関わって仕事が出来るのもお庭の仕事の醍醐味だと改めて感じます。美しいと感じたこの感情を大切にしていきたいです。

投稿者: 松本 友香里

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