2020/09/07

自然をお手本に

こんにちは。

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台風の季節になり、天気が不安定な日がありますね。台風の季節は本格的な秋の訪れの前触れのような気がします。荒れた天気を抜けると、しっとりした季節がやってきますね。皆様の地域は台風の心配はございませんか?どうかご安全にお過ごしくださいね。

 

自然な姿を求める

私たちはここ数か月、森をつくるプロジェクトを進めてまいりました。私が経験した今までのどんなお庭工事よりも樹木を植え、草花をあしらい、石を積んでいます。

しかし、ただ単純に自然のものをふんだんに使い、樹木を闇雲に植えたからといって森にはなりません。

お施主様の意向と自然の森と、商業施設の中の自然としての役割をすべて考えると非常に難しいお庭づくりであると思います。

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まだ未完成なのですが、木々の足元にも草花をあしらい始め、低木なども豊富になってきました。自然の森に近づけ、なおかつ商業施設で色んな方が楽しむ森、そんなことを考えながら、いま私たちがつくろうとしている森を想像しました。

本来「森をつくる」ということ自体はとても矛盾を含んでいる行為のような気がしています。ですが、何年も経った後に、今植えている木々たちがどれだけこの土地に適応し、どれだけの植物が枯れてしまい淘汰されていくのか、そのようにしてこの場所に生き残った植物がつくる森はどんなものなのか、そんな植物たちの「自然な姿」を見るのが楽しみだったりもします。(枯れること自体を楽しみだと言っている訳ではありません)

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明治神宮の鎮守の森も初めは人が作った人工の自然でした。しかし、今では100年以上続く東京の貴重な緑の空間です。本物の森になりつつある空間なのです。同様に私たちの今回携わっているこの森も、何年先にも残るような自然になればよいと私は願っています。

壮大なようなお願いですが、日々ここを訪れる方に楽しんでもらえるよう私たちがしっかりと森が生きるたえめ手伝いをしていくことが願いの成就に繋がりますよね。地道で地味な仕事ですが、それが造園という仕事のひとつの大切な役割です。お庭の大小はあれど、自分たちでつくったお庭を育んでいくことが大切です。

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いよいよ一つ目の区切りの工期が近づいております。気を引き締めて取り掛かろうと思いますので、皆様どうぞお庭の続報を楽しみにしていてくださいね!

投稿者: 松本 友香里

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