こんにちは。
秋霖(しゅうりん)というにはまだ早いでしょうか。今週、あまりお天気の優れた日が無かったように感じます。
会社の中庭もご覧の通り、普段は現れない池が現れます。普段、水が溜まっている部分は枯れ流れになっているのですが、実はこの池、このように雨が降った時に本物の流れに見えるようになっているのです。(排水はしてあるので、この流れが見られるのはあまり長い時間ではありません)
雨の時にだけ現れるお庭の違った表情、こういった楽しみ方が出来るのも自然のものだからこそですね。
Worldskills 見事に完走
前置きはさておき、今回はこちらについて書いていきたいと思います。
ついにやってきたWorldSkills2019 in Kazan 。大会は既に閉幕となっておりますが、日本代表の二人の健闘を前に未だに気持ちが落ち着かないでいます。
以前のお庭の力ブログで記載されていたように、この大会はいわば未来を担う若手の職人たちが自分の技術を武器にしてしのぎを削る戦いを繰り広げる職人達のオリンピックです。懸命に自分たちの持てる力を発揮した選手たちには、職種や国など関係なく惜しみない賛辞と尊敬の眼差しを贈りたいと思います。
現地に応援に行っているスタッフから逐一送られてくる写真で、日本に残っていた私たちも状況をある程度把握していたのですが、常に「今日の調子はどうだろうか?」「進み具合は順調か?」と気を揉んでいたのも事実です。時差もあったので、ロシアという遠い国の距離にもどかしさも感じていました。
そんな私たちの心配を余所に、二人は今までの練習で培ってきた技術を遺憾無く発揮しているようでした。写真からも伝わる二人の熱気に、日本のスタッフも背中を押されていたでしょう。
日を経るごとにお庭がどんどん完成していくのを写真で確認すると、日本にいるスタッフたちもワクワクとさせられていました。お庭づくりが人の心を動かす瞬間をまさに自分も体験したということですね。
一日目〜四日目まで大きなトラブルやミスも無く「完成しました」と報告を受けるその瞬間まで、私たちも遠くから健闘を祈り、そして最後まで完成させることができたと聞いてとてもホッとしました。二人が怪我もなく無事に大会を終えられたことがとても誇らしく思います。(自分のことではないですが)
大会を終えた宇都宮から貰ったお庭の完成写真を見て、思わず感極まりそうになり、改めて二人の頑張りに自分が励まされるような気持ちでした。
ロシア大会への道、その後は
肝心の二人の結果、……なんと4位入賞!という素晴らしい結果を残してくれました。
これは本当にすごいことです。世界各国の技術者の中で二人の技術は評価され、美しいと思って頂けたということですから。本当にすごいことです…朝に報告を受けたのですが、このブログを書いている今も心がそわついて落ち着きません。
選手の二人にはゆっくりと休息をとってもらいたいものです。本当にお疲れ様でした。
近江庭園では若く未来のある職人たちが日々技術を磨いています。今回のWorldskills2019は私も含め、他の職人たちに大きな刺激や影響を与えたと思います。そして大会が終わったからといって、私たちの職人としての道がゴールに辿り着いた訳ではありません。
私たちは今回の大会を機にもっと大きく成長できると思います。二人が残してくれた結果は、これからの造園を担っていく若い職人たちにどんどん受け継がれていくはずです。そのために私たちは日々の仕事で培っていく技術を大切に、毎日の仕事に真摯に取り組んでいかなければなりませんね。
今年も近江庭園は技能五輪大会に出場します。私も同じ若手として、彼らと肩を並べられるように邁進していきたいです。
「I am the future, like never before.」
worldskills JAPAN の言葉を拝借しましたが、本当にその通りですね。二人がつくってくれた造園の未来への道をしっかりと繋げていきたいです。