こんにちは。
「暑さも寒さも彼岸まで」と言いますが、お盆で暑さのピークを迎えるかと思いきやまだまだ真夏の暑さですね。お彼岸までこの暑さが続くのかと思うと気が遠くなるような心地です。
こちらの燕万年青(ツバメオモト)の実、涼やかで素敵な色ですよね。こうして少しずつですが、植物で涼をとって夏をしのいでいる毎日です。
自然を創造する
前回のブログでもお伝えしたように、今入らせて頂いている現場では石を積むのと並行して植栽の工事も進めています。
建築の周りに樹木が入りました。建物もアールの柔らかな線を持ったつくりなので植物の自然な姿とよくマッチしていると思います。高く大きな樹木を植えておりますが、圧迫感などもなく、通路に沿って並ぶ木立がお客様をお出迎えしているようにも感じます。
今回使用した樹木たちはいつもお世話になっている植木屋さんの圃場で育っていた木々です。今回のコンセプトは「森」ですが、森から直接採ってきた樹木ではありません。しかし、配植次第でこの現場はどんどん森化が進んでいくようです。
圃場で育っていた樹木も、森で育っている樹木も、自分で場所を選んでそこで生きているわけではありません。自然の手つかずの美しさと人工でつくられたものの美しさは違うものですが、新しくそこに「自然な自然」をつくる最初の仕事が今回の私たちの仕事なのではないかと思っています。
それは自然とは言わないのかもしれませんが、この森が50年後、100年後も残っていったとしたらどうでしょう。
いきなり根を切られ今までいた場所から引っこ抜かれてしまった樹木たちが新たな環境で、新しい自然を生み出せるように私たちがサポートしなければこの仕事をしている意味がありません。
お庭づくりは、空間に新たな自然を造ることだと常々思います。森をつくろうとしているこのプロジェクトに関わらず、どんな空間でも言えることです。
そういったことを考えながら様々なお庭とかかわっていけたら、より素敵な空間をつくることに繋がるのではないかと思います。
高木の植栽がほとんど完了しましたので、次はいよいよ下草類です。作りこみすぎない自然な森ができるように頑張ります!