こんにちは。
夜が明ける時間がだんだんと遅くなって、移動中に見える風景も刻一刻と変化していきます。作業中に吹いてくる風も涼しく、汗をかいていてもスッと涼んでいくような風に変化してきました。
この時期に吹く秋風のことを「色無き風」というそうです。中国から伝わった五行説 によると、秋の色は「白」とされていて、その白色を昔の日本人は「色が無い」と表現したようです。草木の勢いが緩やかになり、色彩が落ち着いていく季節ですので、「色無き風」という呼び方は秋のうら淋しい情景にぴったりですね。
と 言っても、作業をするにはまだまだ残暑が厳しいのが現実ですけれども。笑
自社の強みを考える
先日、私はとある方のトークショーに参加させて頂きました。
夜の蔦屋書店、なんだか緊張します。
アメリカ・ニューヨークを拠点に企業のブランディングをしている方たちのお話を聞いてきました。
近江庭園も近頃は職人たちの育成はもちろんのこと、会社自体の成長を目的として色んなことに力を注いでおります。そのため今回のトークショーで伺ったお話はとても新鮮で、造園業界でもこのお話を活かしていくにはどうしたらよいのかとさまざまな面から考えることができました。
その一つが自社の強みを理解することです。近江庭園の強みとは一体なんなのか?会社の様々な側面を思い返すことによって今までを省みることができました。
私たちの強みとは石積みでしょうか?それとも、お庭づくりの経験が豊富なところでしょうか?それらすべては近江庭園の魅力ではあるかと思いますが、具体的な技術が私たちの本当の強みなのではない、と私は思っています。
お庭、お客様に真摯に向き合うこと、挨拶をしっかりすること、そんな基本的なことができてこそ持っている技術が輝いてくるのだと思います。だからこそ当たり前のことをしっかりできるように行動できることが近江庭園の強みになっていけば良いなと思ったのです。
以前お庭の力ブログの中で近江庭園が大切にしている価値観についてご紹介させて頂きました。今回、私がトークショーで聴いたブランディングのお話はこの価値観を職人たちが守ってこそ活きてくるお話だと理解しました。
改めてこの10個の文言を読むと、当たり前のようで意識していないと疎かになってしまう部分が沢山あります。この機会にこれらの価値観を再考できたことは、自分にとってとても気が引き締まるような感覚がありました。
当たり前を当たり前にできる職人になろう。それが近江庭園の強みになっていくと思います。
一つ一つのお庭に真摯に向き合い作業をする。それを徹底してこなしていくことが良い仕事につながるのですね。
これからも、考えることをやめないよう日々の仕事に一生懸命取り組んでいきたいです。