こんにちは。
もみじの葉が先の方から段々と色づいてきましたね。朝起きるのが早い私たちは今の時期、日が昇りたての夜との隙間の時間に出勤します。私はこのくらいの時期の朝がとても好きで、家の玄関を出て夜が明けたての湿った空気が美しいと感じます。皆様はこの時期の朝はどのように過ごすでしょうか?
お茶会に赴く
先週の土曜日、私はいつもお茶のお稽古をしている先生が開催したお茶会に行ってきました。コロナ禍で開催するにあたり、人数制限を設け、お茶碗はひとりひとつで回して頂くことは絶対にしない、など厳戒態勢で行われたお茶会でした。
通常、お濃茶の席ではひとつのお茶碗に入ったお茶を分け合うのですが、今回はそれができません。
なので、今回はひとつの大きなお茶碗でたてたお茶を、ひとりひとりのお茶碗に移して客に振る舞うという形になっていました。表千家のお茶は「みんなで分け合う」ことが大切なのだと先生はその時仰られていました。確かにひとりに一回ずつお茶をたてれば良いのかもしれませんが、それでは表千家のお茶が大切にしている「分け合う」心が無くなってしまいますよね。このコロナ禍で、なんとか試行錯誤してお茶会をされた先生の熱意が伝わります。お庭の掃除にも磨きをかけなければなりませんね。
侘びの世界やお茶の世界というのは、片足を突っ込んでいるだけの私にはまだまだ広く、知らないことばかりですが、知れば知るほど面白いと思う文化です。
お茶会の終わった後、歩いてすぐの大徳寺へ向かいました。天気も良く、黄梅院が特別拝観を行っていたので行ってきました。入るとすぐに苔生した緑の美しい空間が広がります。もみじの紅葉がもっと進んだらとても美しいのでしょうね。
中は撮影ができませんでしたので、自分の目でしっかりと見てきました。こういった庭園を鑑賞しますと美しい間の取り方や樹木の配置、苔と砂利のバランスなど、普段の仕事にも通じる美しさがあることに気が付きます。美の基準や流行は時代の流れによって変わることもあるかと思いますが、普遍的で変わらぬ美しさがあることもまた庭園を鑑賞するとよく考えることです。
お茶会に庭園鑑賞と、とても充実した穏やかな休日を過ごすことができました。皆様も京都にお越しの際は是非立ち寄ってみてください。