暦の上では、今は白露(はくろ)の鶺鴒鳴(せきれいなく)という季節です。
鶺鴒(せきれい)とは雀よりも少しおおきな鳥でほっそりとした体に長い尾を持ちます。
尾をしきりに上下に降る動きが特徴的で、地面を叩くように尾を降って歩く様から、イシタタキ、ニワタタキと呼ばれたりします。
少しずつ過ごしやすい日々になり、秋という実感がでてきましたね。
といってもまだまだ日中はまだまだ暑い。外で仕事をする私たちは毎日汗でびっしょりです。
さて先日中国での話を書かせていただいたのですが、
先週の13日(金)は中秋節という日にあたり、中国ではお祝いの日とされ、休日です。
中秋ときくと、日本では中秋の名月という言葉に使われるように、お月見などをし、美しい月の姿を愛でることに使われますが、国としてこの日をお祝いすることに、初めて中秋節をお祝いする習慣のことを聞いた時は少し違和感を感じたのを覚えています。
中秋節は旧暦で8月15日で、新暦では約1ヶ月ほど遅くなります。
この中秋節は、かつて皇帝が田畑の豊作を願い、音楽などで月に祈りを捧げたことから始まり、これが広く一般的な習慣として広がったとか。またこの中秋節に、月餅(げっぺい)という丸いお菓子?を食べることが習慣としてあり、この丸い形が家族の輪、家族の団欒を意味することからも一般的に広く広まったようです。
月餅を食べる習慣がない私たちにとっては少し食べなれないお菓子ですが、この月餅の中には日本のおまんじゅうのようにあずきの餡だけでなく、蓮の実や、中にはお肉なども入っているものもあり、お菓子というよりはご飯の一つといってもいいかもしれません。一つ一つがずっしりとした食感のため、あまりたくさんは食べることはできませんが、中秋節の特別な食べ物です。
この中秋節が日本に伝わると、中秋の名月となり、15個のお団子を作り、一緒に花瓶にススキなどを一緒に飾り、お月様に豊作の感謝をするという習慣に変わりました。
同じ中秋をお祝い、豊作を祈るという習慣ですが、伝わった時代背景もあるのか、若干違いがあることがわかります。前回中国にいった際も、たくさんの月餅をお土産にいただいたことを今でも覚えています。
こちらは満月には程遠い、細いお月様ですが、中国での現場確認の際にふと空を見上げると、空の色と山の景色がとても綺麗でした。日々のことで忙しいと思いますが、一息ついて、空を見上げると夏も終わり、確実に秋に近づいていることなど、日常で見落としがちな小さな気づき、感動がそこにはあるかもしれませんね。