この日本文化シリーズも3回目を迎えました。今回は「かわいい」編です。
海外と日本の「かわいい」を見比べて、日本の面白さをあぶり出そうという試みです。
それではやっていきます。
「きれい」と「かわいい」
普段何気なく使う「かわいい」という言葉。特に女性同士の会話でよく耳にするフレーズです。
同じく「きれい」という言葉もよく聞きますが、いったいこの2つの違いは何なのでしょうか。
ここでわかりやすく人で例えてみます。
きれいな人というと、皆さんはどんな人物像を描きますか?
顔立ちが整っている美人さんで、身だしなみもきちんとしていて清潔。いつもキラキラしている憧れの存在。みたいな感じだと思います。
ではかわいい人はどうですか?
笑顔が素敵で愛嬌があって、親しみやすいといった感じでしょうか。
別に美人じゃなくても、かわいい人はかわいいですよね。
そう、「かわいい」は「きれい」と比べると隙があるのです。でも悪い意味ではなく、その隙が魅力になっているのです。
完璧超人な人って眩しすぎてちょっと近寄りがたいときないですか?完璧よりもちょっと欠けているのが「かわいい」のポイントなんです。
なんだか恋愛講座に間違われそうな内容ですが、気を取り直して海外と比べていきましょう!
Let's 比較!
もっともわかりやすいと思われる英語を引き合いに出します。
では英語圏の「かわいい」はどうなっているのでしょうか。
それらしい語彙を並べるなら「cute」や「pretty」といったところでしょうか。
ところが調べてみると、きれいや美しい、素敵といった意味も混同されているようです。
他の国の言語も調べてみましたが、どうやら欠けていることを良しとする言葉は日本語だけのようなのです。ブサカワやグロカワなんてものはまず海外にはないでしょう。
ですがこの日本のかわいい文化は、今や世界に浸透しつつあります。
「kawaii」という英単語も生まれ、英語圏で通じるようになりました。
そんなかわいいが世界に認められていることを、アイドルを一例に紹介したいと思います。
世界に進出するアイドル
日本のアイドルのパイオニアは、山口百恵だといえます。
それまでは映画女優がお茶の間で人気でしたが、アイドルの登場を機にその親しみやすさから人気に火がついたそうです。
そうして今まで様々な変革を遂げてきたアイドルですが、「完全じゃないことを武器にする」ことは変っていません。
それは海外のアイドルと比べるとよくわかります。彼らには歌も踊りも一流の完璧超人的なイメージが根付いています。
一方、最近人気の日本のアイドルのライブは、歌も踊りも多少ブレていいからとにかく全力で汗だくになってやるというグループも存在します。
そんなアイドルに求めるものが違う中、昨今海外で成功を収めた日本のアイドルが「BABYMETAL」です。
アイドルとメタルの融合がテーマで、日本トップクラスのバックバンドが奏でる重厚なメタルサウンドに3人の可愛いらしい少女が歌い踊るというぶっ飛んでいるグループです。
昨年にはイギリス最大のメタルフェス「Sonisphere Festival UK」やカナダ最大級のメタルフェス「HEAVY MONTRÉAL」に出演したり、レディー・ガガのオープニングアクトを務めたりとものすごい躍進っぷりです。
その人気の秘訣は、完全無欠のメタルサウンドと可愛いらしい少女たちのギャップにできる間だと私は考えています。
こんな風にアイドルを捉えると、白砂の間でつくられたた枯山水とアイドルは繋がっているともいえますよね。もしかしたら日本文化は「間」というもので全て繋がっているのかもしれません。
今後もアイドルなどを通して日本文化が世界に広まっていくことに期待しています。
記事・・・飛田亮
山野草の初心者も安心のネットショップ“GardenPorter”(ガーデンポーター)は、9月11日にリニューアルオープンいたしました。
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