今回は京都の名園「無鄰菴(むりんあん)」を訪ねていきます。
無鄰菴が作られたのは明治時代。京都に存在する名園の中では比較的新しい庭園です。
その作風も文明開化の時代なだけに、今までにはなかった新しい要素を取り入れ、「近代的日本庭園のパイオニア的存在」としても知られています。
何故そう呼ばれるのか、一体どんな作風なのかを、見ごろを迎えた紅葉と一緒に紹介していきます。
やって来ました無鄰菴。入口は京都らしい細い小路に面しているので、ちょっと見つけづらいです。
私は最初に訪れたとき、入口に気づかず同じ場所をぐるぐる回ってしまいました。京都あるあるですね。
さあ、あの小さな扉が庭園への入口です。
足元の綺麗に石が並べられた道を「延段」と言いますが、石と石の間の目地に苔が入り込んでいる様が私は大好きです。
ですがそんなことを考えて歩いていると、扉の壁に頭をぶつけるので注意してください。
中に入ると、こんな感じです。
紅葉はすでに落葉してしまった所もありますが、所々色づいていました。
大木の根元に大量の「ヤブコウジ」が。もはやヤブコウジ畑です。
ヤブコウジは丈夫な性質と、日陰を好む性質があることから、庭づくりにおいて木々の根元に植える「根締め」としてよく使われています。
ですがそれにしてもこれはありすぎだろ!と1人突っ込みを入れるばかりでした・・・。
恐らく勝手に広がったものだと思われますが、それにしてもすごい繁殖力です。
赤い実繋がりで、「ウメモドキ」の実も見ごろを迎えていました。
葉の形や枝ぶりがウメと似ていることで知られていますが、実の形や色、時期はこんなにも違います。
正直「ウメモドキ」って結構無理やりな名前ですよね・・・。
せっかくこんな可愛らしい赤い実を付けるのに「ウメモドキ」だなんて、それじゃこの子のアイデンティティはどうなるんだ!っていう話です。
・・・「アカミン」とかいいんじゃないでしょうかね。
結構朽ちてきてはいますが、あまり見かけないタイプの竹垣を発見しました。
割った竹を交互に編み込むようにして出来ていました。竹細工にも通じるところのあるおもしろい竹垣です。
竹の可能性をまた一つ感じるいい機会となりました。
今回はほんの少し触れた程度でしたが、次回はもっと深く無鄰菴を紹介していきますので、お楽しみにしていてください。
記事・・・飛田亮
山野草の初心者も安心のネットショップ“GardenPorter”(ガーデンポーター)は、9月11日にリニューアルオープンいたしました。
よろしくお願いいたします。