昨今、人と自然が触れ合う機会が減っていると唱えられています。
「ふるさと」という有名な唱歌には自然豊かな情景が歌われていますが、現代の都会で育った子どもたちにとってはあまり親しみの湧かない曲と化し、もしかしたら「里山」という言葉も未来には無くなってしまうかもしれません。
テレビゲームやスマホもいいですが、少しでも子どものころに自然と触れ合い、豊かな心を育む機会を与えたいものです。
そんなときにおすすめなのが草花遊び。
自然の素材で作る簡単なおもちゃですが、大人も一緒に童心に返って遊べばきっと子どもたちも夢中になって遊びだすことでしょう。
今回は草花遊びに使える8種の植物たちを紹介していきます。
・タンポポ
- 学名・・・Taraxacum
- 属名・・・キク科タンポポ属
- 花色・・・黄色
- 花期・・・3〜5月
- タイプ・・・多年草
とても身近な雑草として知られるタンポポ。
春になると黄色い花が道端のあちらこちらで咲きだすので、誰もが見たことのある植物だと思います。
この花を使ってブレスレットや首飾りなどを作って遊んだ方も多いのではないでしょうか。
そしてなによりタンポポといえばふわふわの綿毛です。
花後にできる白い綿毛の付いた種を飛ばす遊びは、いつの時代も子どもたちに人気があること間違いなしでしょう。
・マツ
- 学名・・・Pinaceae
- 属名・・・マツ科マツ属
- 花期・・・3〜4月
- タイプ・・・常緑高木
子どもの遊び場である公園などの広場や、日本家屋の庭によく植えられていることから、多くの人にとって親しみ深い木であるマツ。
秋になるとできる松ぼっくりで人形を作ったり、投げ合ったりして遊んだものです。
また、二股に分かれているマツの葉を利用した松葉相撲でもよく遊びました。
・リュウノヒゲ
- 学名・・・Ophiopogon japonicus
- 属名・・・ユリ科ジャノヒゲ属
- 花色・・・白、紫色
- 花期・・・7〜8月
- タイプ・・・多年草
グラウンドカバーや樹木の下草としてよく使われている人気の植物で、矮性種はタマリュウと呼ばれています。
冬になると青く輝く美しい実がなり、その外種皮の柔らかい部分を剥いて種だけにすると、スーパーボールのようによく弾むおもちゃになります。
ただしかなり小さいため、すぐに見失ってしまいます。
・オシロイバナ
- 学名・・・Mirabilis jalapa
- 属名・・・オシロイバナ科オシロイバナ属
- 花色・・・赤、ピンク、白、黄、紫
- 花期・・・6〜10月
- タイプ・・・一年草
よく道端に咲いており、カラフルでビビッドな花が人目を惹く植物です。
名前の通り、黒い種子を割ると中から白い粉がでてきて、それを顔や手に付けるとお化粧ごっこができ、よく子供たちに遊ばれていました。
ただしオシロイバナには毒性があるため、口に入れないよう注意が必要です。
・アサガオ
- 学名・・・Ipomoea nil
- 属名・・・ヒルガオ科イポメア属
- 花色・・・青、紫、赤、ピンク、白
- 花期・・・7〜9月
- タイプ・・・一年草
ガーデニング初心者にも玄人にも人気のアサガオ。
様々な色や種類があり、栽培されてきた歴史も古いです。
夏休みの自由研究として育てていたお宅も多いのではないでしょうか。
このアサガオを使って、水の色を変えるちょっとした実験もできるのでご存知ない方はお試しあれ。
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・ササ
- 学名・・・Poaceae
- 科名・・・イネ科タケ亜科
道端や山、藪などどこにでも生え厄介な雑草と化しているササも、昔は遊びに使われていました。
ササの葉を折ると簡単に舟がつくれ、笹舟として川に浮かべて流して遊べます。
軽いものなら舟の中に入れて浮かべそうです。
・シロツメクサ(クローバー)
- 学名・・・Trifolium repens
- 属名・・・マメ科シャジクソウ属
- 花色・・・白色
- 花期・・・4〜8月
- タイプ・・・多年草
公園や緑地、広場などによく生えている植物で、お庭にもグラウンドカバーとしてよく使われています。
幸せを呼ぶという四つ葉のクローバー探しはきっと誰もが経験あるのではないでしょうか。
春から夏にかけて咲く可愛らしい白い花も、たくさん摘んで花冠を作ったりなどして遊べます。
・カラスノエンドウ
- 学名・・・Vicia angustifolia var. segetalis
- 属名・・・マメ科ソラマメ属
- 花色・・・ピンク色
- 花期・・・3〜6月
- タイプ・・・越年草
芝生の隙間にも生える厄介な雑草として嫌われていますが、実はサヤエンドウのような豆果はおもちゃとしても使えます。
まだ熟す前の緑色のころに、両端を切って息を吹くとピーっと音が鳴る草笛として遊べます。
少しコツがいりますが、キレイに鳴ると気持ちいいです。
以上、ほんの少しですが草花遊びを紹介してきました。
懐かしいと思われた方も多いと思います。ぜひ機会があれば子どもたちと遊んでみてください。
記事・・・飛田亮