だんだんと暖かくなる今日この頃。
麗らかな春の訪れに次々と蕾が開いていき、ガーデニング意欲も高まるというものですね。
この時期は若芽が早く成長した姿を見たくて、綺麗な花を咲かすのが見たくてついつい植物の成長を助ける肥料をあげたくなりますよね。
ですがちょっと待ってください。その肥料は本当に植物の為になるのでしょうか。
肥料もただあげればいいというわけではなく、その植物に合った成分やタイミングをよく考えないと逆効果になってしまう場合もあります。
今回の記事では植物に与える肥料について、初歩的なことを書いてみました。
ガーデニング初心者の方でなくても、おさらいとして参考にしてみてください。
肥料の三大要素とは?
肥料を語るうえで絶対に欠かせないのがこの三大要素です。
三大要素とは肥料に含まれる成分のことで、ずばり窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)の三要素のことをいいます。
窒素は植物にとって重要な葉緑素を作る成分ですので、葉や茎に効果をもたらし活き活きとした濃い緑をつくり出します。通称葉肥え。
リン酸には花や果実の成長を促す効果があります。通称実肥え。
カリウムは植物全体に作用し、主に根や茎を丈夫にし病害虫に対する抵抗力を上げる効果があります。通称根肥え。
この三要素のバランスをよく考えてその植物に合った肥料を選ぶわけですが、大体肥料のパッケージに三要素の比率が記載されています。
例えばもっと葉茎を成長させたい場合や観葉植物にはNの値が高いものを、開花や結実を確実にするならP、根や茎を丈夫に強くしたい場合はKという具合に肥料を選ぶ目安になるわけですね。
また三大要素の他にも、マグネシウムやカルシウムなど植物の成長を助長する効果をもつ成分がたくさんあります。
肥料の種類
肥料の種類は主に「固体肥料」と「液体肥料」に分かれます。
そして固体肥料は主に「緩効性肥料」、液体肥料は「速効性肥料」とも呼ばれています。
固体肥料は主に丸い粒状で、ゆっくりと長時間効果が持続します。
対して液体肥料は速効性がありますがすぐに効果が薄れるので何度も与える必要があります。
植物にもよりますが、まず初めに固体肥料を与え効果を持続させつつ、もっと効能を強めたいときに液体肥料を使うという感じがセオリーです。
この固体肥料と液体肥料のバランスをうまく調整しながら施肥をしていきます。
肥料をあげるタイミング
植物を上手に育てる為には肥料を与えるタイミングも重要になってきます。
肥料をあまり欲していないときにたくさん与えてしまうと枯れてしまう場合もあります。
植物によっても肥料を与えるタイミングは様々ですが、ここでは主な施肥方法を紹介していきます。
元肥え
植え付ける前の土に混ぜ込んだり、鉢底に置くことで長期的に効果を持続させる施肥方法です。
直接植物の根に触れると肥料焼けしてしまうことがあるので、気を付けます。
主に緩効性の固体肥料を与えることが多いです。
お礼肥え
花木の開花後や果樹の収穫後に与えることで、力が弱った株を回復させる効果が期待できる施肥方法です。
速効性のものを使う場合が多いです。
追肥
植物の成長に合わせて与える肥料です。
速効性のものと緩効性のものを組み合わせて使うと効果的です。
寒肥
植物の休眠期に与える肥料で、春から元気に成長させるために行います。
化成肥料(人工肥料)だと休眠している植物にとって効きが強いため、緩効性の有機肥料を使う場合が多いです。
置き肥
土の表面に置くことで徐々に効果を発揮させる施肥方法です。
緩効性肥料を使います。
以上、肥料の基礎をざっと紹介してみました。
あとは肥料焼けを起こしかえってよくないので、直接根に肥料を触れさせないということも重要です。
初心者の方向けなのでそこまで踏み入った話はしませんでしたが、この記事がガーデニング意欲が深まるきっかけとなれば幸いです。
それでは皆さん、来るべき春を楽しみましょう。
記事・・・飛田亮