明日は母の日。
実はGW〜母の日辺りが園芸界ではなかなかの繁忙期だったりします。
それは母の日にカーネーションをあげる風習が派生して、綺麗な花苗や観葉植物をプレゼントする方が増えたからです。
中でも特にこの時期開花する日本人お馴染みのアジサイがプレゼントとして人気で、毎年新たな品種のアジサイが生まれ話題を呼んでいます。
というわけで、今回は人気のある園芸品種のアジサイたちを紹介していきます。
普段は山野草という奥ゆかしい美しさをもつ植物ばかり紹介していますが、記念日などにはインパクトとボリューム感のある草花を贈るのもまた一興でしょう。
万華鏡
島根県で作出された大人気の品種です。
白い覆輪の繊細な美しさが魅力のテマリ咲きアジサイで、青色と桃色の2種類が流通しています。
最も美しい花卉に送られる「フラワー・オブ・ザ・イヤー」の受賞経験があり、毎年予約が殺到し完売するほどの人気ぶり。
今後も目が離せないアジサイです。
プリンセスシャーロット
昨年作出されたばかりの新品種のアジサイです。
装飾花の花弁が星形をしている星咲き品種で、ブルーとピンクが流通しています。
色の濃淡のグラデーションが美しく、花弁の中心に向かうほど色が濃く出ます。
夏から秋まで色の変化を楽しめるアジサイでもあります。
シュガーホワイト
オランダで作り出されたテマリ咲きアジサイです。
一番の特徴はなんといっても純白な花色で、咲き進むと黄緑色っぽく変化していきます。
装飾花の花弁の縁にはフリルのような細かい切れ込みが入り、可愛らしい雰囲気も楽しめます。
土壌の酸度によって花色が変化しないため、白いアジサイが欲しい方におすすめです。
ダンスパーティー
1994年に日本で作出され、近年人気が出てきたガクアジサイの園芸品種です。
育てる環境によって花色や形が変化しますが、ピンク系統とブルー系統の花が流通しています、
装飾花が大きく優雅で、ガクアジサイならではの花がピョンピョン飛び出している感じがまるでダンスを踊っているかのように見えます。
レオン
一目で心を奪われるような、美しくかっこいいテマリ咲きアジサイです。
装飾花の形がスタイリッシュでかっこよく、フリルのような縁取りを強調するラインが入りエレガントさを際立たせます。
秋に近づくにつれ花色がアンティークなグリーンに変化していくのも見どころの一つです。
ブルーが多いようですがピンクも流通しています。
テマリテマリ
テマリ咲き好きによるテマリ咲き好きのためのテマリ咲きアジサイです。
装飾花の一つ一つは八重咲きで丸みがあり、小振りなため繊細な印象を受けます。
その小花がたくさん寄り集まって球状を成しているため、遠目に見ればポンポンと可愛らしく、近くで見れば端正な細工を眺めているような魅力があります。
ブルーとピンクがあり、だんだんと花色が緑色に変化していきます。
ギンガ
万華鏡の姉妹品種で、まだ本格的な出荷は開始されていない新品種のガクアジサイです。
周りの大きな装飾花は万華鏡のような白い覆輪が美しく、色鮮やかなブルーが濃く出ています。
通常のガクアジサイなら中央の両性花はそれ程目立たずに開花しますが、ギンガは盛り上がるように白い花弁が咲くため、両性花も見どころの一つとなっています。
すでに一部で取り扱っており、ブルーのみ流通しているようです。
ハワイアンジュピター
ビビッドな花色が目に喜ばしいテマリ咲きアジサイです。
花弁は先端が尖ったスペード型をしており、白い覆輪が入ります。
花色はブルーとレッドがありますが、どちらも色が濃く出ているため南国チックな雰囲気があり、見ていると元気になれます。
秋になるにつれ緑色に変化していくので、秋色も楽しむことが出来ます。
霧島の恵み
2011年に品種登録された四季咲き性のアジサイです。
最大の特徴は晩秋まで花が咲き続けるという点です。
それも秋色アジサイのように一つの花がずっと残るというのではなく、剪定すれば新しい花が次々に咲いていきます。
花色は土壌の酸度によって変化しやすく、一株にピンクと青が咲くこともあるようです。
ケイコ
2015年に「フラワー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した新品種のアジサイです。
大輪の装飾花の淡い色合いと縁には紅の覆輪が入り、花弁の重なりがとてもエレガントに見えるのが魅力です。
花弁には控え目なウェーブと切れ込みが入ります。
花色はケイコブルーとケイコピンクが流通しています。
有松
最後にちょっと変わったガクアジサイを紹介します。
通常のアジサイに見られる装飾花がなく、両性花のガク片が発達してテマリ状になる三河千鳥という品種があるのですが、この有松はその選抜品種になります。
白地に淡い青色の絞り模様が入るのが特徴で、和の雰囲気が楽しめる珍しいアジサイです。
以上、母の日に贈りたいアジサイを紹介してきました。
皆さんも綺麗なお花を贈って感謝の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。
記事・・・飛田亮