我々人間の暮らしに植物は必要不可欠な存在。
それ故に人類史において植物をモチーフにしたアートは数え切れないほど生み出されきました。
その系譜を継ぐものとして現在の植物アート界ではいったいどんなものが表現されているのか、ごく一部ですが見ていきましょう。
紙を用いたフラワーアート
アメリカ・シアトルの紙作家、Kate Alarcónさんの作品です。
一見生花と見間違えてしまうほどクオリティの高い出来栄えで、まさか紙でできているとは思えないほど。
使われているのはクレープペーパーといわれる薄紙で、シワ加工を施すことによって花弁の質感を表現しています。
バラやダリア、スイセンなどの花ものから多肉植物や食虫植物、キノコまでたくさんのペーパーフラワーを手掛けています。
出典:http://news.rabbitalk.com/archives/kami-no-hana-kate-alarco.html#jumpTitle
人や人工物を侵食する植物の彫刻
フランスの芸術家Emeric Chantierさんによる作品です。
頭蓋骨など人間の体のパーツや、ライフルや缶詰めなどの人工物に植物の生命力が息づくような彫刻アートを制作しています。
作品には本物の苔やドライフラワーが使われています。
自然に侵食された廃墟のような寂びた美しさが漂い、その世界観に引き込まれます。
出典:http://news.rabbitalk.com/archives/sizen-yuugou-human-choukoku-emeric-chantier.html
落ち葉を用いたカッティングアート
イラン出身のアーティストOmid Asadiさんによる作品です。
乾燥した落ち葉にナイフを使って図案を切り抜いていくカッティングアートです。
落ち葉に描く発想や繊細なカッティング技術もさる事ながら、メッセージ性の強い秀逸な図案が多く眺めていて楽しいです。
使われている葉は葉の大きさが丁度いいのか、プラタナスが多いようです。
出典:http://news.rabbitalk.com/archives/ochiba-cutting-art-omid-asadi.html
押し花で描く絵画
ポーランドのアーティストAnasteszさんの作品です。
様々な植物の葉や花を使って押し花風の絵画作品を制作しています。
テーマとして野鳥や自然風景を描いており、天然素材ならではのナチュラルな雰囲気が魅力です。
出典:http://news.rabbitalk.com/archives/oshibana-anastesz.html
野趣あふれる木の枝を用いた額縁
アメリカのアーティストDarryl Coxさんの制作する額縁は一味も二味も違います。
オレゴン州の森の中で使えそうな枝を拾ってきては、野趣あふれる枝ぶりをそのままにユニークな額縁をつくり出します。
直線であるはずの額縁が突如素材そのままの曲線に変貌するさまがなんとも面白いです。
しかし飾る絵が額縁負けしそうですね・・・。
出典:http://news.rabbitalk.com/archives/gakubuchi-darryle-cox.html
植物と動物を融合させた彫刻アート
カナダ人の芸術家Ellen Jewettさんによる彫刻作品です。
動物の姿をベースに、植物や自然の要素が所々に盛り込まれ神々しいまでの繊細な美しさがあります。
金属と紙粘土でつくられ、動物の瞳部分にはガラスやアクリル製のパーツが使われています。
出典:http://news.rabbitalk.com/archives/1022510705.html
以上、植物に関連する現代のアート作品たちを紹介してきました。
ここに挙げたような植物がテーマのアート作品の展覧会が開催されたら、ぜひ行ってみたいものですね。
記事・・・飛田亮