2015/08/27

滋賀県近江の國にまつわる「かるた」

 ガーデンポーター(GardenPorter)の事務所所在地である滋賀県大津市にはかるたで有名な近江神宮があります。

 

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 ★ヤマジオウ(山地黄)の花が咲き始めました。

  ・学名・・・Lamium humile (Miq.) Maxim.

  ・草丈・・・5㎝〜10㎝

  ・花期・・・7月〜8月

 

 みなさんは、中学校の自分にかるた(小倉百人一首)を暗記させられたことはないでしょうか? 私は、中学生の時に冬休みにとして100首の中から自分の好きな歌を30首以上暗記しなさいという宿題を出されたことがありました。みなさんの中には100首全部を覚えたという方もいらっしゃるのでは・・・?

 

 百人一首に「秋の田のかりほの庵のとまをあらみわが衣手は露にぬれつつ」という有名な歌があります。この歌の解釈は、

 

「ようやく実った稲穂、秋の田を守る田の辺の番小屋に私は泊まる。

 

即席で建てられた番小屋は仮小屋で、屋根を葺いた苫(とま)は目が粗いので、すき間から露が漏れ落ちて、私の袖は濡れに濡れ乾く暇もない。

 

それをただ一人守っているのは本当に寂しい。」

 

となるようです。

 せっかく収穫した作物を他人や動物に奪われることがないように、警備していたという情景でしょう。

 

 苫(とま)とは、菅(すげ)や茅(かや)などを粗く編んだむしろ。菅(すげ)はすげがさの“すげ”ですね。

 

 この歌を詠んだ天智天皇は、都を飛鳥京より大津に移しましたが大津京時代はわずか5年余りで終わりました。そののちふたたび飛鳥に都は移されました。

 しかし、この詠んだ歌が小倉百人首の巻頭(第一首目)となったことから、近江神宮は、「かるたの殿堂」と称され、競技かるたの日本一を競う「かるた名人位・クイーン位決定戦」を始め、競技かるたの大会が盛んに開催されています。

 

 今の日本の首都(都)は江戸・・・東京です。古都といえば奈良、京都ですが、琵琶湖のほとり大津にわずか5年ですが都がおかれたことをご存じだったでしょうか? 歴史が得意ではない私は、滋賀の地に住むまで知りませんでした。千年単位の歴史の中で5年の出来事によって、滋賀県がかるたのゆかりの地となっていることに感慨深い思いがわいてきます。

 

 私はいつも思い出す歌は蝉丸が詠んだ『これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂(あふさか)の関』です。大津に逢坂という地名があり、京都と滋賀県の境で峠道(国道1号線)があります。ここを通るたびに、ああここに関所があって、1,100年も前に詠まれた歌が今も詠まれ、また人も車も行き来し続けている。当時の様にここで人と人とがあいさつすることさえないけれども・・・そう思いながら自転車のペダルを汗流しながら踏みしめるのです。(結構な登り坂です)

 

 かるたの中にも植物のこともたくさん詠まれています。700年くらい前の人たちが現代とは違うどんな思いで植物と関わっていたのかを想像してみるのもいいかもしれません。

 

 競技かるたを題材にした漫画「ちはやふる」の中にも近江神宮が出てきます。

 

 

 山野草の初心者も安心のネットショップ“GardenPorter”(ガーデンポーター)は、ただいまリニューアルオープンの準備中です。

 

8月下旬リニューアルオープン予定です。

よろしくお願いいたします。

投稿者: GardenPorter

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