「日本文化のおもしろさ」シリーズ第2弾は、日本と海外の「映画」についてです。
このブログを書くようになってから初めて「自然」という大きなテーマから逸れる内容となりますが、皆さんに少しでもおもしろいと感じて頂けたら幸いです。
海外の映画
あくまで私の経験ですが、映画好きという人に好きな映画を聞くと、洋画のタイトルを挙げる人がほとんどのような気がします。
私も小さいころに見た「ジュラシック・パーク」が好きで、今年公開された「ジュラシック・ワールド」には大興奮してしまいました。
それと最近観たのが「マッドマックス 怒りのデス・ロード」。あの壮絶なアクションには痺れました。
そんな大迫力の演出と最新の映像技術がうりのハリウッド映画は、多くのファンを引きつけてやみません。
やはり大迫力で味わえるスリルと、分かりやすいストーリー展開が人気なのでしょうか。
そんなアメリカのハリウッド映画に、映画大国として肩を並べるのがインドのボリウッド映画です。
ボリウッド映画はとにかく踊るし、やりすぎってくらい派手です。原色の波と底なしの陽気さは、まさにインド人の国民性を表しています。
初めてインド映画を見たときの衝撃は忘れられません。
日本の映画
それでは日本の映画はどうでしょう。
ハリウッドやボリウッドと比べると、なにか落ち着いた感じがしませんか?
もちろん制作費や機材の違いもあるのでしょうが、もっと本質的になにか違うような気がします。
その理由の1つとして邦画のカメラワークは洋画に比べて動かさない、カメラを固定して撮影することが多いようです。
それは人間の内面を映すことに主眼を置いてきたからだと思います。
動的なものよりも静的なものに魅力を感じる感性が、日本人にはあるのかもしれません。
ホラー映画に見る海外と日本の違い
最も違いがよく分かるジャンルが、ホラー映画です。
海外のホラーといえば、やはりゾンビ映画でしょう。
血まみれでグロテスクで、インパクトのある直接的な怖さです。
一方日本のホラーは、内面的で不気味な怖さが特徴的です。
消えかかった電灯だったり、ほの暗い病室だったり、今にもなにか出てきそうな雰囲気に日本人は恐怖を覚えるようです。
実体ではなく空間に恐怖を感じる日本人の感性は、世界的に見てもユニークで、おもしろいものだと思います。
最近ではそんな独特な日本のホラーが海外にウケて、ジャパニーズホラーというジャンルが確立され、海外で作品がリメイクされたりもしました。
そういった形で、無から有を感じ取る日本人の感性は世界に認められつつあるのだと思います。
前回もお話しした通り、庭でいうなら枯山水がいい例です。
景石と白砂の「間(ま)」で構成された庭は、水を感じるためにあえて水を排した余白が無限の想像力を働かさせるトリガーになります。
大徳寺龍源院「東滴壺」
そして枯山水も同じく、「Japanese Zen garden」として海外では高い評価を受けています。
前回の庭園編よりは日本文化の独自性についてわかりやすく書けたかと思いますが、どうでしょうか。
映画を始めとした現代の文化にも、まだ「間(ま)」への関心が残っていて、それを見つけだすのはとてもおもしろいことです。
これからもなるべく分かりやすく、日本文化について書いていきたいと思います。
記事・・・飛田亮
山野草の初心者も安心のネットショップ“GardenPorter”(ガーデンポーター)は、9月11日にリニューアルオープンいたしました。
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