今回訪れた庭園は、滋賀県野洲市の「兵主大社(ひょうずたいしゃ)」という神社にある庭園です。
日本全国、寺院に庭は数あれど神社の庭園ってなかなか無いと思います。
京都の「松尾大社」、「平安神宮」、金沢にある「尾山神社」くらいしか心当たりがありません。
今回はそんなちょっと珍しい庭園を見ていこうと思います。
やってきました兵主大社。キリッとした真っ赤な鳥居がお出迎えです。
ちなみに私、なにを隠そう鳥居マニアでございます。
この鳥居は反りのある笠木の上に黒い屋根がついていて、足元に2本ずつ控柱があるので「両部鳥居(りょうぶとりい)」といいます。
世界遺産で有名な広島の厳島神社にある大鳥居と同じ形式ですね。
兵主大社は武将たちの信仰を集めたことから、このようなまるで武装しているかのようなかっこいい鳥居が建てられたのですかね・・・?
なんてことを妄想しながら参道を歩いていると・・・
「重傷を負った瀕死状態のこま犬」に遭遇しました。
どうしてこうなってしまったのでしょうか。
今までどこか破損している狛犬は目にしたことはありますが、包帯でグルグル巻き状態のは初めてです。
もしかしたら宮司さんが結構な中2病で、「包帯巻いてた方がかっこいいから」という考えのもとの所業なのか・・・。
自分の浅はかな脳みそを恥じました。
ところで狛犬は、左右で違う所があるのをご存知ですか?
良く見ると一方が口が開いているのに対し、もう一方が閉じています。
これは仁王像と同じように、「阿吽」、つまり宇宙の始まりと終わりを意味しています。壮大なスケールです。
ちなみに京都の清水寺の狛犬は、両方口が開いているのは知っていましたか?おもしろい理由があるので興味がある方は調べてみてください。
庭園へ行く前に参拝するので手水で手と口を清めます。
龍の口から水が出ているのはよく目にしますが、亀もいいですね。
口からだら〜っと出てて和みます。
さて、お参りがすんだらいよいよ庭園です。
庭園への扉を開けると〜・・・
かなり広い!というか長い!!
写真では伝わらないかもしれませんが、奥までずーっと続いています。
池や州浜のぐにゃっとした曲線が入り乱れ、余計奥行き感が増しています。
まさか神社の庭園がこんなに広いとは思っていなかったので、度肝を抜かれました。これはなかなか見応えがありそうです。
この庭園は平安時代につくられたようで、護岸の石使いや石組に初期日本庭園的な古風さが垣間見えます。
それでは悠久の時代に思いを馳せながら、じっくりと回っていきたいと思います。
というところで以上、前篇でした。
今回も庭園に入るまでの件が長かったですが、次回はちゃんと庭園を紹介していきますよ!
後編は金曜日に更新予定なのでお楽しみにしていてください。
記事・・・飛田亮
山野草の初心者も安心のネットショップ“GardenPorter”(ガーデンポーター)は、9月11日にリニューアルオープンいたしました。
よろしくお願いいたします。