東京ディズニーシーを植物に注目して巡っていくこのコーナー、今回で完結編です。
今まで巡ったメディテレーニアンハーバーとアメリカンウォーターフロントを除いた残りのエリアを一挙に紹介していきます。
↓前回までの記事はこちら↓
ポートディスカバリー
未来の港をイメージしたエリア。近未来的なスチームパンクな世界が広がっています。
機械だらけの世界なので今までに紹介したエリアと比べて寄植えや花壇はありませんでしたが、園内でここにしかない植物を発見しました!
セダムです。
この一部のスポットだけなぜかセダムで覆われていました。
確かに言われてみれば多肉って未来的な感じがするような・・・?
メカニカルな器に多肉を寄植えしている例も見たことありますし、結構合うのかもしれませんね。
主だった植物はこれくらいで、あとは他のエリアへ続く道端に
ハクサンボクの赤い実と白い花がちらほら咲いていました。
ハクサンボクは日本固有種で、この白い花が一斉に咲くとすごく綺麗です。
アラビアンコースト
ランプの魔人ジーニーが作りだしたアラビックな世界。砂漠の中の街や宮殿があるエリアです。
メインの宮殿の前の大広場にはイスラム式の庭園が広がっていて、みんなの憩いの場となっていました。
こちらはストレリチア。鳥の頭のような花が特徴的で、日本では観葉植物として流通しています。
立派な株立ちのヤシ。これだけ立派な植物があるとぐっと世界観に引き込まれます。
大きなアガベ。多肉植物、観葉植物として栽培される植物です。
耐寒性が強い種が多いので、庭植えやお店の花壇なんかに植わっているのをよく目にします。
砂漠のエリアなので植物は少なめだと思われがちですが、要所要所に緑があって世界観を盛り上げていました。
ただ、花は少なく白いストックの花壇が1,2箇所あったのみでした。
マーメイドラグーン
ここはキング・トリトン・キャッスル。人魚たちの住むアンダー・ザ・シーへの入口です。
アンダー・ザ・シーは地下にあるので、
こんな感じです。海の世界なので海藻しかありませんでした。
見どころはトリトンキャッスル入口周辺にある花壇です。
まるで海の世界をイメージしているようです。ハボタンが美しい珊瑚のように見えますね。
それもそのはず、下の写真の白いハボタンはサンゴ系といわれるもので、細かい切れ込みが特徴的です。
他にも丸葉系、ちりめん系、踊りハボタン、スティックハボタンなど多種多様なタイプが存在しています。
多肉植物の黒法師も顔をのぞかせていました。
海中にこんなサンゴやイソギンチャクがいても不思議じゃないですね。おもしろい使い方です。
トリトンキャッスルの対岸には、紫の花が美しいシコンノボタンが一面に咲いていました。
ロストリバーデルタ
1930年代の中央アメリカ、カリブ海沿岸。ミステリアスな遺跡が点在するジャングルに囲まれた世界です。
最後に紹介するエリアですが、はっきり言ってここは他のエリアとは別格です。
他のエリアは最悪植物なしでも成立しますが、ここは植物があってこその世界。というかもう植物園といっても過言じゃありません。
まずはこの木を見てください。アコウという木です。
幹から枝なのかよく分からないものがたくさん生えていますが、これを気根といいます。根っこなんです。
ガジュマルなど熱帯の植物に多いのですが、幹や枝から垂れ下がるように根っこを出すのが特徴です。
他の木の上や近くで成長した場合、絡みつく事もあるので「絞め殺しの木」とも言われています。
ズームインすると幹や枝に無数の実が成っていました!
全てにおいて特徴的なアコウの木。
きっとガジュマルよりも耐寒性が強いため植栽に選ばれたのでしょう。
次は着生植物の紹介です。
枝の懐や遺跡の窪みにロゼット状の植物がちらほらくっ付いていました。
これはパイナップルの仲間でネオレゲリアといいます。
こちらも着生植物で、ビカクシダ。シダの仲間です。
コウモリランとも呼ばれ、胞子葉と呼ばれる垂れ下がる葉が特徴的です。
枝にぶら下がるワサワサした白い物体。
これも植物で、チランジア・ウスネオイデス。スパニッシュモスともいいます。
近年エアープランツとして話題になったりして、見たことがある方も多いのではないでしょうか。
原産地の南米では宅急便の詰め物として使われるなど、雑草扱いされているようです。
黄色い花はパイナップル科のグズマニア。赤いのはサトイモ科のアンスリウム。
バックのグリーンは日本では観葉植物として流通しているホンコンカポック。様々な色と柄の葉はレックスベゴニア。
縞々模様の葉と黄色い特徴的な花が目立つアフェランドラ。
淡いピンクのセントポーリア。黄・白・赤の模様のプリムラ・ジュリアン。オレンジの筒状花のシーマニア。
色とりどりのシンビジウム。大きな切れ込みが入る葉が特徴の観葉植物、モンステラ。
今回は4つのエリアを一挙に紹介していきました。
ディズニーシー並びに他のテーマパークやいろいろなお店に足を運ぶことがあれば、ぜひ植物にも注目してみてください。
きっと新しい視点で世界を楽しむことができると思います。
以上、庭師とめぐる、東京ディズニーシーめぐりでした。
記事・・・飛田亮