私たちの暮らしを彩り豊かにしてくれるガーデニングですが、きれいに咲く花々はもちろん、生活に役立つハーブを育てたいという方は多いと思います。
ハーブには薬効、防虫、防腐、防臭などの効能があり、芳香があるものも多く料理にも使われることから有用植物として知られています。
栽培するにあたっては強健な性質をもつものが多いため枯れづらく、ガーデニング初心者にもおすすめです。
今回はそんないいこと尽くめのハーブを、手軽に入手できかつ自宅で簡単に育てられる初心者向けのものに絞って紹介していきたいと思います。
イタリアンパセリ
- 学名・・・Carum Petroselinum
- 科名・・・セリ科
- 別名・・・オランダゼリ
- 草丈・・・30〜70cm
- 花期・・・5〜7月
- タイプ・・・半耐寒性1〜2年草
ビタミン、ミネラル、防腐作用があり、生でサラダやスープに入れて利用します。
2年で枯れてしまうので種をまいて増やします。
日当たりがよい場所を好みます。夏期の水切れには注意しましょう。
オレガノ
- 学名・・・Origanum vulgare
- 科名・・・シソ科
- 別名・・・ハナハッカ
- 草丈・・・50〜90cm
- 花期・・・6〜7月
- タイプ・・・耐寒性多年草
殺菌力と香りが強く、料理のスパイスやハーブティーに使われます。
花が咲くのは2年目からで、花の美しさに特化した園芸種も存在します。
日当たりと水はけのいい土壌を好みます。
カモミール
- 学名・・・Matricaria recutita/Chamaemelum nobile
- 科名・・・キク科
- 別名・・・カミツレ
- 草丈・・・40〜100cm
- 花期・・・5〜9月
- タイプ・・・一年草/多年草
ジャーマンカモミールは一年草で花にリンゴのような香りがあり、ローマンカモミールは多年草で苗全体に香りがあります。
炎症や火傷、神経症、整肌作用や抗アレルギーなど様々な効能があり、ハーブティーやアロマ、シャンプーなどにも使われます。
周りの植物を元気づける効果もあります。
夏期の暑さと乾燥を嫌うので、西日を避けて管理してあげましょう。
カレープラント
- 学名・・・Helichrysum angustifolium
- 科名・・・キク科
- 別名・・・エバーラスティング
- 草丈・・・30〜60cm
- 花期・・・6〜8月
- タイプ・・・常緑低木
スパイシーなカレーそっくりの香りが特徴で、料理の香りづけに利用されます。
日当たりがよい場所で管理すると、夏に黄色い花を咲かせます。
少し冬の寒さに弱いので、暖かい場所で冬越しさせます。
コモンマロウ
- 学名・・・Malva sylvestris
- 科名・・・アオイ科
- 別名・・・ウスベニアオイ
- 草丈・・・40〜100cm
- 花期・・・7〜8月
- タイプ・・・耐寒性多年草
葉と花に効能があり、のどの痛みや咳、虫刺され、炎症、緩下作用などがあります。
ハーブティーやサラダなどに入れて利用します。
耐寒性もあり、丈夫な性質を持っています。
シソ
- 学名・・・Perilla frutescens
- 科名・・・シソ科
- 別名・・・オオバ、ペリルラ
- 草丈・・・60〜100cm
- 花期・・・8〜9月
- タイプ・・・非耐寒性1年草
料理の薬味として使われ、殺菌効果や食欲増進効果があり、ミネラル分が多く含まれています。
春先に種をまいて増やしますが、種子が固いため水につけてふやかしてから蒔くといいです。
日向〜明るい日陰を好みます。
セージ
- 学名・・・Salvia officinalis
- 科名・・・シソ科
- 別名・・・ヤクヨウサルビア
- 草丈・・・30〜90cm
- 花期・・・5〜7月
- タイプ・・・常緑低木
強壮作用、消化促進、解熱、フケ・抜毛防止、うがい薬、防腐や香りづけなどに効果があります。
丈夫で耐暑性・耐寒性があり、病害虫の心配もありません。
タイム
- 学名・・・Thyme
- 科名・・・シソ科
- 別名・・・タチジャコウソウ
- 草丈・・・20〜40cm
- 花期・・・5〜7月
- タイプ・・・常緑小低木
防腐剤、保存材としての効果があり、香水や口内清涼剤、歯磨き粉、石鹸などに利用されます。
飲用することで風邪や腰痛、神経痛、むくみなどに効果があります。
蒸れに弱いので、梅雨以降の高温多湿には注意してください。
ディル
- 学名・・・Anethum graveolens
- 科名・・・セリ科
- 別名・・・イノンド
- 草丈・・・60〜100cm
- 花期・・・5〜7月
- タイプ・・・非耐暑性1年草
魚料理などによく利用され、芳香があり安眠作用、鎮静作用があります。
耐寒性はあるが暑さには弱く夏には枯れてしまうので、秋に種をまいて楽しみましょう。
バジル
- 学名・・・Ocimum basilicum
- 科名・・・シソ科
- 別名・・・メボウキ
- 草丈・・・50〜80cm
- 花期・・・7〜9月
- タイプ・・・非耐暑性1年草
イタリア料理でおなじみ、消化不良、気管器系、殺菌、強壮、解熱、虫刺されなどに効果があります。
日当たり、水はけのいい環境を好み、夏には生育期のピークを迎えるので株が混み合わないようにどんどん葉を収穫しましょう。
アブラムシやナメクジなどの害虫に注意します。
ミント
- 学名・・・Mentha
- 科名・・・シソ科
- 別名・・・ハッカ
- 草丈・・・30〜100cm
- 花期・・・7〜8月
- タイプ・・・耐寒性多年草
最も親しまれているハーブの1つでお菓子や料理、歯磨き粉やトニックなどに使われています。
芳香による香りづけや体の冷却作用、蚊やネズミを追い払う効果もあります。
蒸れと乾燥に弱いので、夏期は風通しのいい半日陰で管理しましょう。
レモングラス
- 学名・・・Cymbopogan citratus
- 科名・・・イネ科
- 別名・・・オイルグラス
- 草丈・・・100〜150cm
- タイプ・・・半耐寒性多年草
一見ただの葉っぱですが、茎と葉にレモンの香りがし、ハーブティーや調味料として使われます。消化作用、発汗作用があります。
日当たり、水はけを好み、少し冬の寒さには弱く雪が積もると枯れてしまう恐れがあるので地植えの場合は鉢上げして冬越ししましょう。
ローズマリー
- 学名・・・Rosmarinus officinalis
- 科名・・・シソ科
- 別名・・・マンネンロウ
- 草丈・・・50〜120cm
- 花期・・・7〜3月
- タイプ・・・常緑低木
ドライにしても芳香があり、ハーブティーや精油、化粧水として使われています。
抗菌、酸化防止、神経障害、筋肉痛、脱毛・フケなど効果は多岐に渡ります。
乾燥に強く丈夫で、日当たりと水はけのいい環境を好みます。
立性と匍匐性があり、花が咲きやすいタイプと咲きづらいタイプなど色々な品種があります。
以上、初心者向けのハーブを紹介しました。
1つ注意しておきたいことが、ハーブはその性質の強さゆえに周りの植物を圧倒して成長してしまうことがある為、植え場所には気を付けてください。
それではぜひ皆さんもハーブをガーデニングに役立ててみてください。
記事・・・飛田亮