庭もいいけどたまには山もいいよね!ということで今回から始まった庭師とめぐる山登りです。よろしくお願いします。
実は私なかなかの山好きでして、学生時代や旅の最中にはよく山に登っていました。
今まで登ったのは奥多摩や日光の山々、富士山、屋久島などなど。
関西に来てからは忙しくなかなか機会がありませんでしたが、この度久しぶりに登ったので記事にしてみようと思います。
金勝(こんぜ)アルプスとは?
今回登った金勝アルプスは、滋賀県は琵琶湖の南東、栗東市にそびえる阿星山・龍王山・鶏冠山などの一帯をいいます。
標高は最も高い龍王山でも604.7mと比較的低く、初心者でも楽しめる低山として知られています。
だがしかし!山好きのあなた、低山だからといってスルーしてはいけません。
小川のせせらぎ、一風変わった迫力のある滝、スリリングな鎖場、険しい奇岩の数々、そしてその上から見渡す琵琶湖の絶景。
金勝アルプスは低山ながらも見どころいっぱいで飽きのこない、ワクワクドキドキのアスレチックのような山なんです!
出典:http://www.city.ritto.shiga.jp/kanko/kanko/1324877145862.html
金勝アルプスには様々なルートがあり、私が登ったルートを黄色いマーカーで示しました。
左上の赤丸から時計回りに登っていくルートで、目安として登りが4時間・下りが2時間となっています。
上桐生バス停近くの駐車場から出発し、落ヶ滝、天狗岩などの見どころを経由し、今回の最高峰である白石峰へ。
そこからは下りで、狛坂磨崖仏、逆さ観音、オランダえん堤などを見ながら駐車場に戻ってきます。
上桐生駐車所〜落ヶ滝
大津市内から車で1時間程で到着。
それ程遠くないので、アクセス面でも気軽に登れる山となっています。
駐車場は広く4月〜11月は一日500円です。トイレもありました。
しばらく舗装された道を歩きます。
山肌はとにかくシダ植物でいっぱいです。
その中でも気になったのが・・・
こちらのコシダちゃん。
小さなシダで、二股に分岐して成長するのが特徴的です。
子どものコシダもちゃんと二股になっているのが可愛らしいですね。
らせん状に花を咲かすネジバナ。
実はランの仲間で、小さな花をよーく見ると確かにランの形をしています。
花木も発見!
今にも咲きだしそうなノリウツギを見つけました。
普通のアジサイよりも遅くに開花し、白い花をピラミッド型の円錐状に咲かせます。
花としてはカシワバアジサイに似ています。
5分ほど歩くと最初の分岐点にやってきます。
左の道は北谷線、右の道は落ヶ滝線となっています。
私は滝が見たいので右の道へ。
一気に深山の趣に。
近くに沢があるので、清流のせせらぎを感じながら登ります。
いろんな意味でヒヤッとする沢渡りも増えてくるので飽きることはありません。
沢の前に横たわる木。土ごと根っこから倒れていました。
小川の近くに繁茂していたミズゴケ。
他の苔と比べ水分を多く含んでいるので、触るとモチモチとした感触。
水の伝う岩肌を通ります。
奥には小さな滝が。
他の植物に絡まりながら成長するつる性植物のサルトリイバラ。
鋭いトゲがある為猿が引っかかることが名の由来でしょうが、登山道にまでよく伸びているため衣服に引っかかってきます。
誰かがふざけてサルトリイバラの茎を結んだのでしょうが、それでも枯れずに成長していました。
恐るべき生命力をもっています。
まだまだ続く沢渡り。
おかげで夏なのにめちゃくちゃ涼しいです。
岩場も出てきました。ロープを使って登っていきます。
ちなみにさっきから写真に写っているのは一緒に行ったTさん。
荷物を全て私のバックパックに背負わせ、ひとり気楽に散歩に来たかのようなノリで登っています(笑)
キイチゴの一種。
恐らくナワシロイチゴかクサイチゴでしょう。
残念ながらあまり実は見られませんでした。
山野草発見!
岩場にはショウジョウバカマが生えていました。
白い花がまだ残っているのを見れてラッキーでした。
さあ、落ヶ滝まであと少しです。
シダをかき分けて進んでいくと・・・。
落ヶ滝に到着です!
なんだか凄くのっぺりしているおもしろい滝です。
一枚岩のようにそびえたつ平らな岩に、勢いよく滝が伝い落ちています。
日本庭園でよく目にする滝石組とはまた違った魅力がありました。
ちなみに滝の上にはどうしても気になる丸い巨岩が。
これだけでもおもしろいと騒いでいましたが、実はこれから目にする巨岩奇岩のほんの序の口でしかないことを、まだこの時は知るよしもありません。
以上で前編は終わりです!
次回の後編では金勝アルプスのなかでもっとも大きな見どころの天狗岩を中心に紹介していきます。
こんなに手軽にいろいろ楽しめてしまう山はなかなかないので、ぜひ登りに行ってみてくださいね。
記事・・・飛田亮