今回から「日本文化のおもしろさ」シリーズをちょくちょく書いていこうと思いますが、記念すべき(?)第1回目は庭園編にしました。
自分がバックパッカーとして実際海外で見て感じた経験も踏まえて書いていくので、外の世界を知ることでより日本文化に興味を持っていただけたら幸いです。
様々なかたちの庭園
皆さんは庭園と聞くとどんな風景を思い浮かべますか?
ヴェルサイユ宮殿のような「整形式庭園」かもしれないし、ベニシアさんの庭のような草花で溢れた「イングリッシュガーデン」かもしれません。
もちろんわが国伝統の「日本庭園」の人もいるでしょうし、お寺の方丈から見る白砂と石でつくられた「枯山水」の人もいるでしょう。
他にもインドのタージ・マハルの前庭のような「イスラム式庭園」などもあります。
同じ自然を扱う庭園なのに、文化圏が違うとこんなにも姿形が変わるのはなぜなのか、不思議に思いませんか?
どうやら調べてみると、人々の自然観が色濃く反映されているようです。
そしてその自然観を左右しているのは、宗教の影響によるものが強いようです。
Let's 比較!
では西欧と日本の庭園を比較していきましょう。
西欧で信仰されているのはキリスト教が圧倒的に多いです。
そして西欧で多くつくられた整形式庭園も、どうやらキリスト教と密接に関わっているようです。
キリスト教では神が世界を創世するとき、人間に自然を管理する役目を与えたとされています。
そのことから西欧では「自然は人が管理するべきもの」という認識が根付いたそうです。
ヴェルサイユ宮殿を代表する整形式庭園は左右対称のシンメトリーで、樹木も四角や丸、動物の形だったりと人工的に刈り込まれています。
イギリスにあるブレナムパレスの整形式庭園
それはまさに人間が自然を管理していることの象徴としてつくられている訳です。
もちろん整形式庭園だけが西欧の庭ではありません。
「風景式庭園」や「イングリッシュガーデン」で知られるイギリスは、フランスやイタリアの整形式庭園の流れに疑問を抱き、独自の発展を遂げた国です。
イギリスにあるローシャムパークの風景式庭園
その点、庭園における日本とイギリスの自然観は近いと言えるかもしれません。
ちょっと長くなってしまいそうなので、日本の庭園についてはまた次回書いていきます。
ここからが本腰を入れて皆さんに伝えたいところなので、見ていただけたら嬉しいです。
記事・・・飛田亮
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