すっかり朝夕は涼しくなり、日中の灼熱っぷりのほとぼりも冷めてきた今日この頃。
皆さん、もうすぐ秋がやってきます。
秋の楽しみの一つといえば木々の紅葉。そして紅葉といえばモミジですが、モミジの他にも鮮やかに色づく樹木がたくさんあることをご存知でしょうか。
中にはモミジと同じくらい、いやそれ以上に真っ赤に色づく樹木も存在しているのです。
そこで今回は知られざる紅葉の美しい樹木たちを紹介していきます。
ドウダンツツジ
- 学名・・・Enkianthus perulatus
- 属名・・・ツツジ科ドウダンツツジ属
春にスズランに似た壺型の可愛らしい花を咲かせる落葉低木です。
庭木として人気があり、生垣として仕立てられることもしばしば。
日照条件がいいと目も眩むほどの鮮烈な紅色に色づきます。
ニシキギ
- 学名・・・Euonymus alatus
- 属名・・・ニシキギ科ニシキギ属
中国〜日本に分布する落葉低木です。
枝にコルク質の翼がつくのが特徴的で、庭木や生垣としても利用されます。
漢字で「錦木」と書くように錦を思わせるような美しい紅葉を楽しめます。
スズランノキ
- 学名・・・Oxydendrum arboreum
- 属名・・・ツツジ科オキシデンドラム属
北米原産の落葉低木で、世界三大紅葉木にも選ばれています。
夏に白いスズランに似た花を咲かせるため「スズランノキ」と呼ばれていますが、他にもう一種類こう呼ばれる樹木があるので紛らわしいです。
ちなみにほかの世界三大紅葉木はニシキギとニッサとされています。
ハゼノキ
- 学名・・・Toxicodendron succedaneum
- 属名・・・ウルシ科ウルシ属
東南アジアに自生する落葉小高木で、日本には江戸時代に琉球王国より持ち込まれました。
古くは果実から蝋を採るために利用されていました。
葉は羽状複葉で、暖地でも綺麗な紅色に色づく貴重な樹木です。
マルバノキ
- 学名・・・Disanthus cercidifolius
- 属名・・・マンサク科マルバノキ属
マンサクの仲間の落葉樹です。
株立ち状に育つため雑木の庭などに植栽されることがあります。
ハート形をした葉が可愛らしく、秋には黄色や赤などまばらに色づくのが綺麗です。
花は落葉後に赤い変わった形の花を咲かせます。
シラキ
- 学名・・・Sapium japonicum
- 属名・・・トウダイグサ科シラキ属
中国や日本に自生する落葉小高木です。
樹皮は灰白色をしており、中の材はもっと白いことから名付けられました。
秋になると紅色〜サーモンピンク色に綺麗に色づきます。
ナンキンハゼ
- 学名・・・Triadica sebifera
- 属名・・・トウダイグサ科ナンキンハゼ属
中国、台湾原産の落葉高木で、街路樹にも植えられています。
ハゼノキの代わりに蝋が採れるため名付けられました。
葉がスペードの様なかたちをしているのがユニークです。
秋には赤や黄色が混じったカラフルな紅葉を楽しむことができます。
オトコヨウゾメ
- 学名・・・Viburnum phlebotrichum
- 属名・・・スイカズラ科ガマヅミ属
日本固有種の落葉低木です。
春に白い小花を咲かし、秋には赤い実が熟します。
紅葉はまず赤紫色に色づき、その後に黄色や赤色に変化していきます。
ヤマコウバシ
- 学名・・・Lindera glauca
- 属名・・・クスノキ科クロマツ属
関東地方以西〜九州地方に自生する落葉低木です。
枝葉を折ったり千切ったりすると香ばしい香りがすることが名前の由来です。
紅葉はオレンジ色に色づき、枯れ葉が春まで落ちずに枝に付いたままという特徴があります。
メグスリノキ
- 学名・・・Acer maximowiczianum
- 属名・・・ムクロジ科カエデ属
日本固有種の落葉高木で、カエデの仲間です。
なので綺麗に紅葉するのは納得ですが、葉の形がモミジとは全く異なります。
樹皮の成分が眼病などに効果があることから名付けられました。
以上、紅葉の美しい樹木たちを紹介してきました。
ぜひ今年の紅葉狩りはモミジ以外の樹木にも注目してみてはいかがでしょうか。
記事・・・飛田亮